ハウスメーカーや工務店を比較するとき、「坪単価」を参考にする方も多いのではないでしょうか。
坪単価は、住宅会社のおおまかな価格帯を知るうえでは便利な指標です。
一方で、「A社は坪80万円、B社は坪90万円だからA社の方が安い」と単純に判断できるとは限りません。
住宅会社によって、坪単価に含まれている費用や、計算に使う面積、標準仕様などが異なる場合があるためです。
そのため、坪単価を比較するときは、「坪単価はいくらか」だけでなく、「何を、どの条件で計算した数字なのか」を確認することが大切です。
このページでは、ハウスメーカーの坪単価の基本的な見方や、住宅会社ごとの価格を公平に比較するためのポイントを解説します。
坪単価とは、住宅の建築費を1坪あたりに換算した価格の目安です。
一般的には、
建築費 ÷ 建物の坪数
という考え方で算出されます。
例えば、建築費が3,000万円、延床面積が30坪であれば、
3,000万円 ÷ 30坪 = 100万円/坪
となります。
ただし、実際に住宅会社が表示している坪単価では、
などが異なる場合があります。
そのため、坪単価は住宅価格を比較するための絶対的な共通基準ではなく、価格帯を見るための一つの参考値として考えるのがよいでしょう。
坪単価の数字だけでは住宅会社を公平に比較しにくい理由を整理すると、主に次の5つがあります。
| 違いが出るポイント | 確認したいこと |
|---|---|
| 価格に含まれる範囲 | 建物本体だけか、設計・設備なども含むか |
| 面積の数え方 | 延床面積か施工面積か |
| 標準仕様 | 設備・素材・住宅性能がどこまで含まれるか |
| 建物条件 | 階数、形状、間取りなどが同じか |
| オプション | 希望する仕様が標準か追加費用か |
同じ坪単価でも、条件が異なれば実際に建つ住宅の内容も異なります。
比較する前に、同じ条件の数字なのかをそろえることが重要です。
坪単価を比較するときに最も重要なのが、計算のもとになっている価格に何が含まれているかです。
例えば、
A社:80万円/坪
B社:90万円/坪
だったとしても、A社が建物本体工事だけを含む坪単価で、B社が一部の設備や設計費まで含んでいる場合は、そのまま10万円の差とは判断できません。
確認したいのは、
などのうち、どこまで含まれているかです。
坪単価を見るときは、数字そのものよりも「その数字の中身」を確認しましょう。
坪単価の計算では、「何坪で割っているか」によって数字が変わります。
特に確認したいのが、延床面積と施工面積の違いです。
延床面積は、建物各階の床面積を合計した面積です。
施工面積は住宅会社独自の基準で使われることがあり、延床面積には含まれない部分を含めて算出する場合があります。
例えば、会社によっては、
などを施工面積へ含める場合があります。
例えば建築費3,000万円の場合、
| 計算方法 | 面積 | 坪単価 |
|---|---|---|
| 延床面積で計算 | 30坪 | 100万円/坪 |
| 施工面積で計算 | 35坪 | 約85.7万円/坪 |
となります。
同じ3,000万円の住宅でも、分母となる面積が変われば坪単価も変わります。
住宅会社を比較するときは、「延床面積で計算していますか?施工面積ですか?」と確認し、できるだけ同じ面積基準にそろえましょう。
坪単価の差には、標準仕様の違いが反映されていることもあります。
例えば、A社の坪単価が低く、B社の坪単価が高かったとしても、B社では標準仕様に、
などが含まれている場合があります。
反対に、A社ではこれらを採用するためにオプション費用が必要になることも考えられます。
「坪単価が高いか安いか」ではなく、「その金額でどこまでの仕様が含まれているか」を確認することが重要です。
注文住宅の価格を比較するときは、デザインや設備だけでなく住宅性能もそろえて確認しましょう。
例えば、
A社:80万円/坪
B社:90万円/坪
だったとしても、B社では、
などが標準になっている場合、単純に「B社の方が10万円高い」とは判断しにくくなります。
住宅会社の価格差を見るときは、同じ住宅性能を実現する条件へそろえた場合に、最終的にいくらになるかを確認しましょう。
坪単価は、住宅会社ごとに固定された金額とは限りません。
同じ住宅会社でも、建物の条件によって坪単価が変わる場合があります。
例えば、
などです。
そのため、「○○ハウスは坪80万円」と聞いても、自分たちの希望するプランが同じ坪単価になるとは限りません。
平均的な坪単価を見るだけでなく、「自分たちが建てたい家の場合はいくらになるか」を確認することが大切です。
「住宅を小さくすれば、坪単価も安くなる」と考えることもありますが、必ずしもそうとは限りません。
住宅には、延床面積に比例して減らしにくい費用があります。
例えば、
などです。
30坪の家を25坪にしたとしても、キッチンや浴室まで5分の1小さくなるわけではありません。
そのため、総額は下がっても、1坪あたりに換算すると坪単価が高くなることがあります。
坪単価は建物の大きさによっても変わる数字であり、住宅会社固有の価格だけを表すものではありません。
住宅の階数によっても、必要な工事の内容は変わります。
ただし、「平屋は必ず高い」「2階建てが必ず安い」と一律に判断することはできません。
費用に関係する要素として、
などがあります。
例えば、同じ延床面積なら、平屋は2階建てに比べて基礎や屋根の面積が大きくなる場合があります。
一方、2階建てや3階建てでは階段や構造など、別の条件も関係します。
階数だけで坪単価を判断せず、自分たちの土地・間取り条件を含めた見積もりで比較しましょう。
吹き抜け、大きな窓、柱の少ない大空間など、開放的な住宅を希望している場合は、坪単価だけで価格を判断しにくくなります。
こうした設計では、
などが費用へ影響する可能性があります。
また、吹き抜けは床がないため、延床面積には含まれない場合があります。
その一方で、吹き抜けをつくるための構造や窓、内装などの費用は必要です。
そのため、延床面積を基準に計算した場合、吹き抜けのある住宅では坪単価が数字上高く見えることがあります。
開放的な住宅を比較するときは、坪単価だけでなく、希望する空間を成立させるためにどのような設計・構造が含まれているかを確認しましょう。
神戸で注文住宅を建てる場合は、建物の坪単価だけでなく土地条件にも注意しましょう。
土地によっては、
などへの対応が必要になる場合があります。
例えば、建物の坪単価が80万円だったとしても、土地条件による造成や擁壁、地盤などの費用が別途必要であれば、家づくり全体の総額は変わります。
神戸で住宅会社を比較するときは、「建物の坪単価+その土地に建てるために必要な費用」で考えることが大切です。
住宅会社を比較するときは、「最も坪単価が安い会社」を探すことよりも、同じ条件で見積もりをそろえることが重要です。
例えば、A社・B社・C社へ、
をできるだけ同じように伝えます。
そのうえで、
まで含めた総額を比較すると、住宅会社ごとの価格差を判断しやすくなります。
坪単価は候補となる住宅会社の価格帯を知るために使い、実際の住宅会社選びは見積もり総額で行うと考えるとよいでしょう。
建物本体だけなのか、設計・設備なども含まれているのか確認します。
延床面積なのか施工面積なのかを確認し、住宅会社ごとに計算基準が違っていないか見ます。
キッチン、浴室、窓、床、住宅性能などが、どの仕様まで標準で含まれているか確認します。
吹き抜け、大きな窓、収納、設備変更など、実際に採用したい内容を見積もりへ反映します。
本体工事だけではなく、付帯工事や外構なども加えた金額で住宅会社を比較します。
「坪単価の比較」で終わらず、「自分たちの家を建てた場合の総額」まで確認することが重要です。
坪単価だけで比較した場合と、総額まで確認した場合では、住宅会社の見え方が変わることがあります。
例えば、30坪の住宅を建てるケースで考えてみます。
| 項目 | A社 | B社 |
|---|---|---|
| 坪単価 | 80万円 | 90万円 |
| 建物本体 | 2,400万円 | 2,700万円 |
| 付帯工事 | 300万円 | 一部本体価格に含む |
| 外構 | 200万円 | 200万円 |
| オプション | 250万円 | 150万円 |
| 仮の総額 | 3,150万円 | 3,050万円 |
※上記は坪単価と総額の違いを説明するための仮例であり、実際の住宅会社の価格を示すものではありません。
このケースでは、坪単価だけを見るとA社の方が安く見えます。
しかし、実際に必要な付帯工事やオプションを加えると、B社の方が総額を抑えられる結果になっています。
坪単価だけでは「最終的にいくら払うか」はわからないため、必ず総額まで確認しましょう。
ハウスメーカーから坪単価を聞いたら、次のような質問をしてみましょう。
特に、「この坪単価で実際にどのような家が建つのか」を施工事例や仕様書で確認すると、数字だけではわからない違いを比較しやすくなります。
住宅会社ごとの価格を比較するときは、次のように同じ項目で整理してみましょう。
| 比較項目 | A社 | B社 | C社 |
|---|---|---|---|
| 表示坪単価 | |||
| 坪単価の算出面積 | |||
| 建物本体 | |||
| 標準仕様 | |||
| 住宅性能 | |||
| 設計費 | |||
| 付帯工事 | |||
| 外構 | |||
| オプション | |||
| 土地対応費 | |||
| 総額 |
表の一番上にある坪単価だけではなく、一番下にある「総額」まで確認して比較することがポイントです。
坪単価が低くても、必要な設備や工事が別途になっていれば、最終総額が安いとは限りません。
本体工事だけなのか、設計・設備なども含むのかを確認しましょう。
面積の算出方法が異なれば坪単価も変わるため、同じ基準へそろえて比較することが大切です。
同じ坪単価でも、標準で含まれている設備・素材が異なる場合があります。
断熱・窓・耐震などの性能差が価格へ反映されている可能性があります。
自分たちが希望する設備や設計を入れた後の価格まで確認しましょう。
造成、擁壁、地盤などの費用が坪単価とは別に必要になる場合があります。
高い坪単価の中に住宅性能や設備、設計などが含まれていることもあります。
価格差の理由を確認してから判断しましょう。
一般的には建築費を建物の坪数で割って算出します。ただし、建築費に含む範囲や、延床面積・施工面積のどちらを使うかによって数字が変わるため、計算条件を確認しましょう。
一概にはいえません。付帯工事やオプション、標準仕様などが別途必要になれば、最終的な総額では逆転する場合があります。
住宅会社や表示方法によって異なります。坪単価を見る際は、外構や付帯工事、諸費用が含まれているか個別に確認しましょう。
住宅会社同士を比較するときは、できるだけ同じ面積基準にそろえることが重要です。表示された坪単価がどちらを使っているか確認しましょう。
坪単価だけで高い・安いを一律に判断することはできません。標準仕様、住宅性能、構造、設備、建物規模などによって変わるためです。
吹き抜け部分は延床面積に含まれない一方で、構造や窓、内装などの費用が必要になるため、延床面積ベースで計算すると坪単価が高く見える場合があります。
ハウスメーカーの坪単価は、住宅会社のおおまかな価格帯を把握するためには便利な指標です。
ただし、比較するときは、
まで確認する必要があります。
同じ80万円/坪でも、実際に建てられる家の内容は住宅会社によって異なる場合があります。
ハウスメーカーの坪単価は、住宅会社のおおまかな価格帯を知るための入口として活用し、最終的には希望する広さ・性能・設備・土地条件までそろえた総額で比較することが大切です。
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※1.参照元:オリコン公式HP「【2024年】近畿で満足度が高いハウスメーカーランキング|口コミ比較|オリコン顧客満足度」
https://life.oricon.co.jp/rank-house-maker/area/kinki.html
※2.参照元:住友林業公式HP「住友林業が選ばれた理由」
https://sfc.jp/ie/feature/